「ばらの花五つ」の感想
ばらの花五つ
ばらのはないつつ
初出:「美しい暮しの手帖 十一号」暮しの手帖社、1951(昭和26)年2月

片山広子

分量:約5
書き出し:ばらの花五つ片山廣子むかし私はたいそう暇の多い人間だつた。どうしてそんなに暇があつたのかと考へてみると、しなければならないもろもろの仕事をしなかつたせゐだらうと思はれる。さういふなまけものの人間が時たま忙しいことがあると、すぐ草臥れてしまつて、くたびれた時には散歩をした。さて、ある時の散歩に私の家からあまり遠くない馬込の丘をのぼつたり降りたりして歩いた。馬込九十九谷とか言つて、丘と谷がいくつも連な...
更新日: 2016/08/31
5d05c421a16bさんの感想

きれいなお話、花に値段をつけるのをためらった紳士、私だったら庭に咲かせた花に値段はつけたくないな、プレゼントなら良いけれど。でもお金に換えられない自分自身の何かをお金に換えていきているんですよね。その哀しみ、みんな持って生きている、誰の仕事もお金以上の価値がある、だからこそ、ありがとう。