「戦争雑記」の感想
戦争雑記
せんそうざっき

徳永直

分量:約36
書き出し:一日露戦争がどんな理由、如何《いか》なる露国《ロシア》の、日本に対する圧迫、凌辱《りょうじょく》に依《よ》って、日本の政府が、あの如《ごと》く日本国民を憤起させて敢《あえ》て満洲の草原に幾万の同胞の屍《しかばね》を曝《さら》させたかは、当時、七歳にしかならない私に分りようがなかった。ただ、「ロスケが悪いのだ、赤鬚《あかひげ》が悪いのだ」ということを、村長さんや、在郷軍人分会の会長さんたちに依って、...
更新日: 2019/07/11
ハルチロさんの感想

日露戦争当時の日本の農村の有り様、当時の日本の景況が分かる作品です。著者は、農民系プロレタリアートであったかと思います。本作品に著されている背景を考えると、プロレタリア文学に傾倒されたことが、分かるように思います。日露戦争は、運良く、ロシア海軍バルチック艦隊撃破で、一年程で幕を引けました。もし、二年、三年と長引いていたら、日本は、ロシアの植民地になっていたかもしれない、と思えるような景況感が、この作品から窺えます。

更新日: 2019/02/24
4abeb96308c7さんの感想

このはなしには続きがあろう。あぁ読みたい。 徳永直を見直した!