「大島が出来る話」の感想
大島が出来る話
おおしまができるはなし

菊池寛

分量:約27
書き出し:苦学こそしなかったが、他人から学資を補助されて、辛《から》く学校を卒業した譲吉は、学生時代は勿論《もちろん》卒業してからの一年間は、自分の衣類や、身の廻りの物を、気にし得る余裕は少しもなかった。学生で居た頃は、彼はニコニコの染絣《そめがすり》などを着て居た。高等程度の学生としては、粗服に過ぎて居た。が、衣類に対しては、無感覚で無頓着であった譲吉は、自分の着て居る絣が、ニコニコであるか何であるかさえ...
更新日: 2023/05/26
鈴木さんの感想

菊池寛自身も修学や就職、結婚に至るまで成瀬家という一家の援助があり、特に夫人にはお世話になったようです。この話は実際の体験が元になっているのだろうなと思います。菊池寛の作品には恩返しがテーマの作品がいくつかありますが、自分自身の恩を返せなかった後悔が根底にあるのかもしれません。

更新日: 2023/01/04
鍋焼きうどんさんの感想

一方的にセンティメントを吐き出している作品。恩返しを幾らしても対等にはなれない程、夫人の存在は大きい。

更新日: 2016/05/20
1a9253279efaさんの感想

恩を返したい人に返せるときはその人はもういない。

更新日: 2015/07/14
80a6b5c171cbさんの感想

昔に読んだ作品でやけに覚えていたのだけど、たぶん大島紬という着物があると知ったからか。これと言って読み処がない。