「俳諧師」の感想
俳諧師
はいかいし
初出:「現代」1921(大正10)年10月

岡本綺堂

分量:約33
書き出し:登場人物俳諧師|鬼貫《おにつら》路通《ろつう》鬼貫の娘お妙《たへ》左官の女房お留《とめ》元祿の末年、師走の雪ふる夕暮。浪花《なには》の町はづれ、俳諧師鬼貫のわび住居。軒かたむき縁朽ちたる破《あば》ら家にて、上の方には雪にたわみたる竹藪あり。下の方の入口には低き竹垣、小さき枝折戸あり。となりは墓場の心にて、矢はり低き竹垣をへだてゝ其内に雪の積りたる石塔又は卒堵婆などみゆ。雪しづかに降る。寺の木魚の音...
更新日: 2022/04/04
19双之川喜41さんの感想

  売れない俳諧師は 食うに困って卒塔婆で 暖をとったりして 毎日をやり過ごしてはいる。 そこに 昔の俳句仲間が 訪れて 身すぎ丗すぎの秘策を 吹き込む。 筋立ては巧みで 詩情溢れる。 完成度は高いと 感じた。