岡本綺堂
岡本綺堂が紐育に行って、生のヘンリー・B・ウォルソールを見ていたことを知ったことだけで十分価値がある随筆だ。また、ヘンリー・B・ウォルソールが日本の芝居を舞台で演じていたということを知ってびっくりした。
綺堂は語学が堪能なので ハリウッドで行われた 歌舞伎の白人劇の批評の適任者といえる。 早川雪洲の名をだして 小屋に潜り込み 首切りの場面では おもわず 目を伏せた観衆を目の当たりにする。 大正時代の貴重な資料と言えよう。