「椿子物語」の感想
椿子物語
つばきこものがたり
初出:「中央公論」中央公論社、1951(昭和26)年6月

高浜虚子

分量:約24
書き出し:上私は鎌倉の俳小屋の椅子に腰をかけて庭を眺めてゐた。俳小屋といふのは私の書斎の名前である。もとは子供の部屋であつて、小諸に疎開して居る時分は物置になつてゐて、ろくに掃除もせず、乱雑に物を置いたまゝになつてゐた。三年越しに小諸から帰つて来た時に、そこを片附けて机を置いて仮りの書斎とした。積んであるものは俳書ばかりで、それが乱雑に置いてあり、その他には俳句に関する反古が又山と積み重ねてある。私は小諸で...
更新日: 2021/06/05
19双之川喜41さんの感想

 視力の不自由な 方々を 力つける 句作の力には 驚嘆する。 一流の 人形師の手による椿子が 虚子の膝下を離れ 田舎に 云わば 嫁入りすることになる。 感動的であると感じた。