「石上神宮の神宝七枝刀」の感想
石上神宮の神宝七枝刀
いそのかみじんぐうのじんぽうななつさやのたち
初出:「民族と歴史 第一巻第一号」1919(大正8)年1月

喜田貞吉

分量:約9
書き出し:昨秋〔大正七年〕十月大和に遊び、石上神宮に参拝して、有名なる神宝六叉鉾と称する異形の古武器を拝観することを得た。茎一にして、左右に各三枝、都合六個の枝を生じて、切尖とともに七鋒をなしている。その切尖以外、六叉あるので、これを鉾と見立てて、六叉鉾の称を得たと察せられる。しかしこれが六叉鉾ではなく、七枝刀《ななつさやのたち》と称するものであることは、銘文に、「□陽造百錬□七支刀」とあるので明かである。...
更新日: 2024/04/07
ハルチロさんの感想

明治期の考古学研究評論として、今作品は、個人的には、興味をそそられるものでした。昨今の呪術系アニメでも取り上げられることがある七枝刀については、興味を持たれる方も多いのではないかと思われます。最近、蛇行形大剣、盾形銅鏡の出土のより、考古学界も賑わっています。後世にこれら出土品の研究論文が、この作品のように残されることを期待します。