粗筋は 男が 異国に暮らす 友人に 婚約したことを 知らせるか どうか 逡巡しており 共に暮らす 年老いた 父親に そのことを 耳に入れて おこうと 話し始めると その 婚約者は スカートを たくし上げて 息子を 誘惑したに 違いないと いいつのる。さらに 老人は 息子を 飛び降り自殺を させるような 悪口雑言を 繰り出す。挙げ句の 果てに 息子は 自死してしまう。文章の 前半には 詩的な 美しい 表現もあり 愉しめたけど 急な展開に 戸惑いを 感じた。読後に 各自 様々な 見立てを 読み手に迫る 後を引く 作品と 想った。
親をとるか妻をとるか? とくに両親のー方が死んで片親になった時、その問題は深刻である。 介護の問題を妻に押し付けたくはない。ましてや、新婚ならなおさらだ。 ヘタすると、婚約破棄原因になるかもしれない。理想論はいくらでもいえる。 親を見すてるなど許されず、それを理解できぬ女とは結婚してはならない、と。 しかし、親も婚約者も裏切れない場合はどうする? 彼は自らの存在を消してしまった。 もしこれが、ドストエフスキーなら、親を殺し、新婚生活を送り、子供が成人したころに反抗され、そこで過去の良心のカシャクに耐えきれず、改心し結局自殺してしまうだろう。