「古寺巡礼」の感想
古寺巡礼
こじじゅんれい

和辻哲郎

分量:約374
書き出し:改版序この書は大正七年の五月、二三の友人とともに奈良付近の古寺を見物したときの印象記である。大正八年に初版を出してから今年で二十八年目になる。その間、関東大震災のとき紙型をやき、翌十三年に新版を出した。当時すでに書きなおしたい希望もあったが、旅行当時の印象をあとから訂正するわけにも行かず、学問の書ではないということを標榜《ひょうぼう》して手を加えなかった。その後著者は京都に移り住み、曾遊《そうゆう...
更新日: 2025/05/05
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941  そのころは 本書を 片手に 古寺を 巡り歩く ことが 社会現象のように ブームと なり あなたも わたしも こぞって 古都を 巡礼 したものである。和辻の 文章は 平易で 達意の 文章 である ことも 人気の 遠因と 思われた。これを 漫画化するのは かなり 手を焼く 分野なので 誰も 手を つけないで あろうと 感じた。  

更新日: 2022/04/06
19双之川喜41さんの感想

 何処が 気に入らなくて その筋から 圧力が かかったのだろう。 半裸体とあるから 軟弱ということか。 出征前に読んでおきたいから 貸してくれとか 筆写させてとかいう声は あったようだ。 審美眼を 称賛する。

更新日: 2020/12/27
e9c64002b83dさんの感想

 3カ月位かかって読了しました。本文に出てくるお寺、仏様、建物、壁画等いちいちスマホの画像を見て確認し、場合によっては歴史をWIKIPEDIAで調べたり、スマホを活用する新しい読書法ができました。  台湾の李登輝元総統の愛読書の一つだそうですが、大変良い選択だと思います。  深い教養に裏付けられた歴史感は時の為政者には不都合だったのでしょう。

更新日: 2019/01/31
a1d01eafb25dさんの感想

奈良の古寺を巡りながら歴史上人物または名もなき芸術家との関わりが、和辻の評論の中で、展開されていくのが興味深く面白かった。

更新日: 2017/04/18
b9ef941530ccさんの感想

和辻哲郎の古寺巡礼は、流石に和辻哲郎だけあって、日本の古美術仏像を見事に形容して描いている。難解な言葉を用いず、誰もが知っている言葉を見事に駆使して、読者にあたかもその物を看ている如く説明している。見倣いたいほどだ。彼のインド、ガンダーラ、西域文化の伝来影響の主観と空想も面白い。日本が日本独特の進化変化を遂げているという考えもうなづける。日本の気候風土が優しい仏像を産んだという考えもうなづける。