「倩娘」の感想
倩娘
せいじょう

田中貢太郎

分量:約8
書き出し:王宙は伯父の室《へや》を出て庭におり、自個《じぶん》の住居へ帰るつもりで植込《うえこみ》の竹群《たけむら》の陰《かげ》を歩いていた。夕月がさして竹の葉が微《かすか》な風に動いていた。この数日の苦しみのために、非常に感情的になっている青年は、歩いているうちにも心が重くなって、足がぴったりと止ってしまった。……もうこの土地にいるのも今晩限りだ、倩《せい》さんとも、もう永久に会われない、これまでは、毎日...
更新日: 2021/06/06
19双之川喜41さんの感想

 幼馴染みの二人は 将来は夫婦に成るとばかり 思い込んで 育ってきた。 ある時突然 生木を引き裂くかのように 別れさせられる。 女は 男の後を追い 別のところで暮らし 子供も できた。 久し振りの 帰京で 見たものは。