大町桂月
赤城の 裾野の 鍋割 硯石 辺りを 馬に乗り 緩やかに 登る。 ばひきの 少年が 「馬が 石に 一寸躓き 蹄鉄が 取れました」という 「降りようか」 と問えば 「そうねがいます」というので 以後は 徒歩による。人脚と 馬脚 まじえての 山登りも 珍しい。