磐特という 弟子は 物忘れが ひどいので 釈迦は 木札に 名を 記して 托鉢に 出した。名を 荷札に 書いたので 失念の ことを 転じて 茗荷 という 俗説が できたとか。とんと 客の 寄り付かぬ 宿の あるじが 客の 忘れ物 狙いに 料理を 茗荷づくしで せめたてた ところ 客人は 旅籠料を 忘れて 出達 してしまう 。完成度の 高い 小話と 感じた。
茗荷を食うと馬鹿になる、とはよく聞きますが、その事を主題に扱った短いお話。落語らしい落語なのかな、勝手に脳内で声を付けて読むと楽しいです。
人間の滑稽さを軽妙に描き出している。実際に落語家の語りで聴いてみたい作品。