「忠直卿行状記」の感想
忠直卿行状記
ただなおきょうぎょうじょうき

菊池寛

分量:約63
書き出し:一家康《いえやす》の本陣へ呼び付けられた忠直卿《ただなおきょう》の家老たちは、家康から一たまりもなく叱り飛ばされて散々の首尾であった。「今日|井伊藤堂《いいとうどう》の勢《ぜい》が苦戦したを、越前の家中の者は昼寝でもして、知らざったか、両陣の後を詰めて城に迫らば大坂の落城は目前であったに、大将は若年なり、汝らは日本一の臆病人ゆえ、あたら戦を仕損じてしもうたわ」と苦り切って罵ったまま、家康はつと座を...
更新日: 2023/05/23
ネモフィラさんの感想

囲碁で負けた爺が、本心で誉めていたにも関わらず伝わらない。 孤独だったかもしれない、だがしかし、暴君には変わりなく、臣下、庶民、犠牲者多数の酷い所業。 幼少期に本気になって叱ってくれる、怖い存在は必要に思う。

更新日: 2020/06/29
2c4f69358a48さんの感想

言い伝えとしては面白いが、単なるお坊ちゃまの気まぐれな人生

更新日: 2020/05/12
梶サンさんの感想

叱ってくれる人がいるって、大切。 憎い人の2、3人は居たほうが、かえって救いがありますね。

更新日: 2016/05/27
1a9253279efaさんの感想

孤独こそが人にとって唯一真実であると思うが、そこに一度意識を向けてしまったがために正気ではいられなくなった忠直。ある種誰しもが心に抱く「自分のことを本当にわかってもらいたい」という欲こそ決して叶わず、叶うべきではない面白い部分だと思う。 傑作。

更新日: 2016/05/16
92eb88803a56さんの感想

読むのは二度目だが、面白い。残虐非道だと言われている主人公の寂しさをよく表していて良い、読むべき

更新日: 2016/03/08
0acccdcdc06cさんの感想

一伯が食べたい

更新日: 2015/11/27
80a6b5c171cbさんの感想

ずいぶん昔に読んだものだから、ただ、忠直の苦しみや暴虐ばかりを覚えていた。 最後には気持ちの良い歳月を過ごしたようで、良かったねって感じ。 菊池寛の小説は、読後感が良いのが好まれるんだけど、それがまた文学ではないって言われる由縁。 売れない小説家はただの世捨て人と言った、つかこうへいの言葉を思い出し、そして菊池寛の偉大さを思う。