「詩と其の伝統」の感想
詩と其の伝統
しとそのでんとう
初出:「文学界」1934(昭和9)年7月号

中原中也

分量:約15
書き出し:何時誰から聞いたのだつたか覚えないが、かういふことを聞いたことがある。山奥の村に、新しく小学校が設けられる。小学校では、毎年創立記念日に学童の作品展覧会が催される。尋常五年生は毎年関東地方の地図を出品するといふことになる。最初の年には三ちやんが一等賞になる。二年目には五※ちやんが一等賞をとる。かうして五六年目頃までは、年々、一等は一等でもその一等が目に見えて立派さを加へて行くのだが、その五六年を過...
更新日: 2015/09/10
600be3643e98さんの感想

すなわち流行とは、時代に流され、形式を変化させてゆくものであるが、ひとが、どの様に感ずるか、その美しさは変わらない。時が流れても、心に響く美しきものは変わりゆくことはない。ほんのちょっぴり、時代の流行に乗せてあげてね、なんて、アドバイスの声が聞こえて来そうな、優しいメッセージ。