ヴァニティ=虚栄・虚飾
少し難解なり。
小林秀雄は批評家だ。 中原中也は詩人だ。 小林の仕事は中原の作品を批評することだ。 中原は批評される対象である詩を生むのが仕事のはずだ。 ところが、逆に 中原は小林を批評の対象とした。 批評家はオリジナル作品を生み出せぬ輩なので、自然、小林という人間自体を対象にせざるを得なかったのだ! 小林を「彼」ではなく「この男」と表現していることからも、この男に対する評価がわかる。 絶交したとか聞いたが・・・
中原中也による小林秀雄批判。小林の運命や宿命、天才、魂などを見抜こうとする批評の根源と限界を示唆している。