小寺菊子
監守をしている 親戚の男の手引きで 刑務所の場外作業 のときの 父親に さりげない仕草を 取り繕い しばし遇うことは できた。 高利貸しを始めてから 荒んだ生活を送る 父を嫌っており 娘は 早くここから 抜け出したいと しきりに 念じていた。 怨念に満たされた展開であると感じた。