「死の床」の感想
死の床
しのとこ
初出:「文章世界」1912(明治45)年3月

島崎藤村

分量:約10
書き出し:「柿田《かきた》さん、なんでもかんでも貴方《あなた》に被入《いらつ》しつて頂くやうに、私が行つて院長さんに御願ひして来て進《あ》げる——左様《さう》言つて、引受けて来たんですよ。」流行の服装をした女の裁縫師が、あの私立病院の応接間で、日頃好きな看護婦の手を執らないばかりにして言つた。柿田は若い看護婦らしい手を揉《も》み乍ら、「多分行かれませう。丁度今、私も手が空《あ》いたばかし……先刻《さつき》貴...
更新日: 2018/08/27
奄桜矢齋蔵奈緒男さんの感想

生への執着が強烈に感じます。病人は柿田に何を見たのだろうか?死を迎えんとする人間と、看取る人間とのリアルな現実が何ともやりきれないと感じました。人間、死に際が大切だと思います。綺麗に死にたいものです。

更新日: 2018/08/26
いちにいさんの感想

早よう死ね!というのが本音だろう。 しぶといのもかえって迷惑というものだ。眠るように死んでくれ!苦しまずに、床で死ねるなんて幸せなことだ。