正岡子規
子規は 腰 背 足が 痛み 身動きできない。そこで 架空の 年始回りである。うきうきした 新年 初頭の 空気を 乱さないように おどけた 軽みで 筆を 走らす。薩摩下駄を 履いて 人力車に 乗り 徊礼に 出掛ける。場を 乱さないように ことさら ふざけて 見せる。落差の 大きさに わたしの 胸も痛む。