「反古」の感想
反古
ほご
初出:「新思潮 第二次第一號」」鳴皐書院、1910(明治43)年9月

小山内薫

分量:約19
書き出し:これは私が十七の時の話です。私の伯母の内に小間使をしてゐたお時といふ十七になる女が、二月ばかり私の内へ手傳に來てゐたことがありました。何でも内の小間使が、親が死んだかどうかして、暫く國へ歸つてゐた間の事です。お時は鼻の少し大きな女でしたが、少し下つた眼尻に何とも言へぬ愛嬌があつて、年頃の男の氣を引くにはそれでもう十分でした。それに色のくッきりと白いのと、聲の可愛いのと、態度の如何にも色ッぽいのとが...
更新日: 2020/12/22
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