岡本かの子
昭和初期の事なので 若い道子は 国策にそって 縫い物をする。 屈託するので シャツにパンツを 着物で隠し 足袋を持ち 銭湯を口実に 毎夜 土手を走る。 不審に思って 後を追った両親は 何やら爽快な気分になる。 ランニングに込めた 静かな反戦が 巧みであると感じた。