「死線を越えて」の感想
死線を越えて
しせんをこえて

01 死線を越えて

01 しせんをこえて初出:「改造 第二巻第一号〜第二巻第五号」改造社、1920(大正9)年1月〜5月

賀川豊彦

分量:約675
書き出し:私は、不思議な運命の子として、神聖な世界へ目醒めることを許された。そして、人間の世界の神聖な姿と、自然の姿に隠れた神聖な実在を刻々に味ふことが、私の生活の凡てになつてしまつた。二十二の時に、貧民窟に引摺られたのも、この神聖な姿が、私をそこへひこずつて行つたのだつた。そして、私の芸術も、この美を越えた聖、生命の中核をなす聖なるものを除いて何ものでもない。一東京芝白金の近郊《ちかく》に谷峡《たに》が三...
更新日: 2022/07/18
19双之川喜41さんの感想

 世界的な 大恐慌のなか 貧民窟に 住み込み 献身的な 救援活動に 身をていした男の 自敘伝である。尊敬に値しない 人間など いないという 強固な 信念に 基づいて 泥棒に 身ぐるみ 剥がれても 信ずる 主義の 実践に 邁進する。アインシュタインは この大ベストセラーの 収益で 日本に 招聘されたという。また 生協の 創始者とも 言われた。ノーベル賞の 候補者で あった こともある まれにみる 偉人と 感じた。散歩の 途中で 彼の 記念館を 見かけたような 気がする。ただ 時代が 時代なので 不適切な 表現が 散見され 文章なども こなれていない箇所が 気になったりする。入力-校正者に 感謝を ささげます。