「みれん」の感想
みれん
みれん
初出:「東京日日新聞」1912(明治45)年1月1日~3月10日

森鴎外

分量:約230
書き出し:一黄昏時《たそがれどき》がもう近くなった。マリイはろは台に腰を掛てから彼此《かれこれ》半時《はんとき》ばかりになる。最初の内は本を読んでいたが、しまいにはフェリックスの来るはずの方角に向いて、並木の外れを見ていたのである。それが今立ち上がった。こんなに長く待たせられた事はない、陽気が少し冷たくなった。そのくせ空気にはまだなんとなく五月の末の和かみがある。アウガルテンの公園には、もうたんと人がいない...
更新日: 2022/03/16
19双之川喜41さんの感想

 余命1年と宣告された男と その恋人である女が  転地療法のために 山の湖 などを 転々と  逗留したり 小 旅行を 試みる 話である。 心理描写が 中心と なって  展開するけど 読み手は 感情移入するので そこそこ 切ないものがあるので 巧みな心理描写によって  ほっとしたり するのである。