人間以外の生き物の「心」を表現する手法が小川氏の独自性である。 乞食の子が登場するが、直接的には救わない。 鳥ができること? その乞食の為に上空から何かを見つけた。 偶然大金が落ちているなどということは決してない。 捨ててあった長靴くらいだ! それでも乞食は裸足だったので 雨でもないのに天気が良く晴れているのにその長靴を喜んで履いた。 ところが、長靴のお蔭でかえって、他の子にからかわれるのも皮肉的で現実的で残酷だ。 蛙ができること? 食べものをさがすこと?ではない。 雨を降らすことが正解。 何故? 長靴をはいていても自然であり、からかわれることはなくなるから。 ちょっとした束の間の幸せ喜びを描写するのが上手な作家の作品。