「北海道の「俊寛」」の感想
北海道の「俊寛」
ほっかいどうのしゅんかん

小林多喜二

分量:約3
書き出し:十一月の半ば過ぎると、もう北海道には雪が降る。(私は北海道にいる。)乾いた、細かい、ギリギリと寒い雪だ。——チヤツプリンの「黄金狂時代《ゴールド・ラツシユ》」を見た人は、あのアラスカの大吹雪を思い出すことが出来る、あれとそのまゝが北海道の冬である。北海道へ「出稼」に来た人達は冬になると、「内地」の正月に間に合うように帰つて行く。しかし帰ろうにも、帰れない人達は、北海道で「越年(おつねん)」しなけれ...
更新日: 2018/03/01
國見竜平さんの感想

俊寛とは、かつて存在した僧侶のことみたいで。北の僧侶が働けども故郷に帰れず苛まれる様子が描かれる。北海道の暗き側面。これを機会にプロレタリア文学を読んでみようかしら。

更新日: 2017/02/20
サキさんの感想

俊寛を引き合いに出すのがうまいなと思った。独り寂しく船を呼んだ俊寛と、呼ぶことすらできない北海道の俊寛。俊寛は島流しにあったが、北海道の彼らは………