「ごりがん」の感想
ごりがん
ごりがん

上司小剣

分量:約43
書き出し:一先づごりがんといふ方言の説明からしなければならない。言葉の説明は、外國語でも日本語でも、まことに難儀なことで、其の言葉自身より外に、完全な説明はないのだ。言葉をもつて言葉を説明するといふほど愚かなことはない。言葉を説明するものは、言葉の發する音による以心傳心で、他のいろ/\の言葉を幾つ並べたとて、其の言葉を底の底まで透き通るほどに説明し得るものでない。しかし人間といふものがかうやつていろ/\の言...
更新日: 2022/04/08
19双之川喜41さんの感想

 ごりがんは  駄々っ子 ▫変人▫高慢を 6対2対2の割合で調合すると 出来上がる  偏屈者のことで  一部の地方で 使われることがあるらしい。 坊主である父親が  ごりがんなので  長男も立派にその素質を受け継ぎ  婚姻の日に 失踪して 山奥に隠れ棲み  絵描きもどきの 生活を 始めてしまう。 この破天荒な 男との交流を 淡々と書き綴り 妙に に感心させる。