橘外男
何の気なしに読み始めたのが命取り。 大変読みやすい探偵小説です。 読者に推理を委ねるような、推理小説ではありません。 例えて言うならデンマークを舞台にした火サスかな? 小作品ながら主人公の女性探偵、イングリード・アイネスが大変魅力的で、現代作家なら連作になっていたはずだと思います。 旅先の移動中、仕事を終えての家中でのひととき、そんな、何となく暇な時間をもて余してしまった紳士淑女にお薦めします。