永井荷風
終戦直後の 食料事情が 値段を含めて 詳細に記されているので 懐かしく思う向きは いるかもしれない。 毒砂糖入りの汁粉を 怖がって 食べないようにしたりする。 大屋のラジオの騒音を避けるため 駅の待ち合い室に逃げ込んだり 耳に綿を詰め込んでみる。 ほとんどの人が ひどい目にあった 頃の話である。