小川未明
蜂の巣を物語の中心としながら弟の成長を短い文章で描いていて、最後には微笑ましい内容で締めくくられている。姉からの視点では弟は未熟な存在とされているが、実際には蜂の巣の存在を知った上で巣作りの工程や親蜂の働きをよく観察している。最後の、「釣りに蜂の子を餌に使わずうどん粉を使っていた」という部分は弟の成長を最も表していて、子は知らぬ間に大人になっていくということを感じさせられた。