高い木とからす
たかいきとからす
初出:「こくみん三年生」1946(昭和21)年9月分量:約7分
書き出し:林《はやし》の中《なか》に、一|本《ぽん》、とりわけ高《たか》いすぎの木《き》がありました。秋《あき》が近《ちか》づくと、いろいろの渡《わた》り鳥《どり》が飛《と》んできて、その木《き》のいただきへとまりました。群《む》れをなしてくるものもあれば、なかには、つれもなく、一|羽《わ》だけのものもありました。村《むら》の子供《こども》たちは、そのさえずる声《こえ》を聞《き》いて、自由《じゆう》に、大空...