ひすいの玉
ひすいのたま
初出:「幼年クラブ」1949(昭和24)年1月分量:約11分
書き出し:町《まち》というものは、ふしぎなものです。大通《おおどお》りから、すこしよこへはいると、おどろくほど、しずかでした。子《こ》どもたちは、そこで、ボールを投《な》げたり、なわとびをしたりして、遊《あそ》びました。横町《よこちょう》の片《かた》がわに、一|軒《けん》の古物店《こぶつてん》がありました。竹夫《たけお》は、いつからともなく、ここのおじさんと、なかよしになりました。おじさんは、いつも、店《み...