道の上で見た話
みちのうえでみたはなし
初出:「こどもペン 3巻4号」1949(昭和24)年4月分量:約14分
書き出し:いつものようにぼくは坂下《さかした》の露店《ろてん》で番《ばん》をしていました。このごろ、絵《え》をかいてみたいという気《き》がおこったので、こうしている間《ま》も、物《もの》と物《もの》との関係《かんけい》や、光線《こうせん》と色彩《しきさい》などを、注意《ちゅうい》するようになりました。また坂《さか》の上方《じょうほう》の空《そら》が、地上《ちじょう》へひくくたれさがって、ここからは、その先《...