手紙
てがみ
075 慶応三年五月二十八日 お龍あて
075 けいおうさんねんごがつにじゅうはちにち おりょうあて分量:約3分
書き出し:其後ハ定而《(さだめて)》御きづかい察入候。しかれバ先ごろうち、たび/\紀州の奉行《ブギヨウ》、又|船将《センシヨヲ》などに引合いたし候所、なにぶん女のいゝぬけのよふなことにて、度々|論《ロン》じ候所、此頃ハ病気《ビヨヲキ》なりとてあわぬよふ(に)なりており候得ども、後藤庄次郎と両人ニて紀州の奉行へ出かけ、十分にやりつけ候より、段々義論がはじまり、昨夜今井・中島・小田小太郎など参り、やかましくやり...