「灯ともし頃」の感想
灯ともし頃
ひともしごろ
初出:「女性 第七巻第四号」1925(大正14)年4月1日

岸田国士

分量:約6
書き出し:荒廃した庭園の一隅。藻屑に覆はれた池のほとり。雑草の生ひ茂つた中に、枯れ朽ちた梅の老樹。晩春——薄暮。少年が一人、ぽつねんと蹲つてゐる。手に持つた竹竿で、時々、狂ほしく草叢を薙ぐ。顔は泣いてゐるが、涙は出てゐない。帽子が傍らに脱ぎ棄てゝある。少女の声が池の彼方に聞える。——もう遅いから、あたし、帰るわ。別の声が之に応へる。——えゝ、ぢや、また明日ね。ついで、——さよなら。——さよなら。寂寞。少年は...
更新日: 2017/04/21
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