友だちどうし
ともだちどうし
初出:「児童文学」1937(昭和12)年1月分量:約8分
書き出し:乳色《ちちいろ》の冬《ふゆ》の空《そら》から、まぶしいほど、日《ひ》の光《ひかり》は大地《だいち》へ流《なが》れていました。風《かぜ》のない静《しず》かな日《ひ》で雪《ゆき》のない国《くに》には、やがて、春《はる》が間近《まぢか》へやってくるように感《かん》ぜられるのでありました。年《とし》ちゃんは、紅茶《こうちゃ》の空《あ》きかんの中《なか》へ、ガラスのおはじきを入《い》れていましたし、正《しょ...