「母子像」の感想
母子像
ぼしぞう
初出:「讀賣新聞」1954(昭和29)年3月26~28日

久生十蘭

分量:約20
書き出し:進駐軍、厚木キャンプの近くにある、聖ジョセフ学院中学部の初年級の担任教諭が、受持の生徒のことで、地区の警察署から呼出しを受けた。年配の司法主任が、知的な顔をした婦人警官を連れて調室に入ってきた。「お呼びたてして、恐縮でした」と軽く会釈すると、事務机を挟んで教諭と向きあう椅子に掛けた。尾花が白い穂波をあげて揺れているのが、横手の窓から見えた。「こちらは少年相談所の補導さん……この警察は開店早々で、少...
更新日: 2022/05/04
鍋焼きうどんさんの感想

崇拝する母に裏切られて死のうとする太郎の悲痛な思いが胸を打つ。彼の純粋で繊細な心の痛みを分かち合えなかった大人たちが情けなく残念に思えた。

更新日: 2015/04/17
305770070782さんの感想

悲話にも関わらず、一文一文が美しい。