「和紙の教へ」の感想
和紙の教へ
わしのおしえ

柳宗悦

分量:約7
書き出し:一「紙漉重宝記」の絵語りの終りに、忘れ難い一図が差し入れてある。一枚の紙が風にひら/\と遙かに飛んで行くのを、人が追ひかけて拾はうとする図である。貴い紙を一枚でもおろそかにしてはすまないと云ふ意を込めたのである。絵にとり立てゝ美しさはないが、この一図を忘れずに加へたその心には美しさが濃い。物体ないと云ふ気持が溢れてゐるからである。どの本であつたか、紙に就いて神明を畏《おそ》るべしと云ふ意味の句が添...
更新日: 2024/04/15
19双之川喜41さんの感想

 かくて 和紙は 欧州でも 美術品の 修復に なくてはならない 部材と されるように なった。和紙自体のもつ 美しさは 言うまでもなく 和紙を 使用した 修復は その痕跡を 消し去ることが 出来る 優れた 特性を 持っていると される。気をつけるべきは 和紙の中には 酸性度の 高いものも 在るので 和紙の すべてが 長期間 変質しない訳では ないと いうことである。とはいえ 和紙に対する 愛情は 時代を 超えると しみじみ 想い 入ったのである。