「思ひ出すままに」の感想
思ひ出すままに
おもいだすままに

「文藝春秋」と菊池と

「ぶんげいしゅんじゅう」ときくちと

宇野浩二

分量:約14
書き出し:私が「文藝春秋」の創刊号を見たのは、たしか、本屋の店頭であつた。しかし、今から思ふと、いくら呑気な大正時代でも、あんな粗末な体裁のわるい薄《うす》つ片《ぺら》な雑誌が、数多《あまた》の名のある雑誌がならんでゐる店頭で、目につく筈がない。が、又、考へ方によつては、なるべく目に立つやうにとさまざまに工夫をこらした沢山の雑誌の表紙がならんでゐる店頭の隅に、もし、あの「文藝春秋」が、置かれてゐた、とすれば...
更新日: 2020/11/02
19双之川喜41さんの感想

 今をときめく 文春砲で 名を売っている文藝春秋社は  菊池寛が創設した。 中堅作家として多忙だった菊池が  あえて乗り出したのは 新人を発掘したいという気持ちからであった 。 菊池が世に送り出した川端康成は 言うまでもなく 後にノーベル賞作家となる。