「黄灯」の感想
黄灯
こうとう

田中貢太郎

分量:約31
書き出し:入口の障子《しょうじ》をがたがたと開《あ》けて、学生マントを着た小兵《こがら》な学生が、雨水の光る蛇目傘《じゃのめがさ》を半畳《はんだたみ》にして、微暗《うすくら》い土間《どま》へ入って来た。もう明日《あす》の朝の準備《したく》をしてしまって、膳《ぜん》さきの二合を嘗《な》めるようにして飲んでいた主翁《ていしゅ》は、盃《さかずき》を持ったなりに土間の方へ目をやった。「いらっしゃい」それは見覚えのあ...
更新日: 2025/12/09
艚埜臚羇1941さんの感想

  題の意味は おそらく 自動車の後部の 黄色の明かり であろう。前半は 豆腐屋夫婦の やり取りの生活感が 巧に展開 するので 気を 惹かれたけど 殿様の 看病の 辺りから 筋立て 作りに 筆が 滑り 先を いそいだのか ありきたりの 平凡な 仕上がりの どつぼに 嵌まってしまった。そのあたりは 惜しまれるような 気もした。