「蜜柑山散策」の感想
蜜柑山散策
みかんやまさんさく

北原白秋

分量:約11
書き出し:蜜柑山でも見に行かうかと、日向ぼつこから私が立つと、夕暮君も、それはよからうと続いて立ち上つた。竹林の昼餐をやつと済ますと、私たちは裏の別荘の丘に席を移して、山と海との大観をそれまでほしいままに楽しんでゐたのである。いい冬晴の午後三時過ぎ、空には微塵の雲も無かつた。日は双子の山の上に、ちやうど「日光」の表紙画のやうに、十方に放射光を輝かしてゐた。「では、後からお銭《あし》と籠を婢《ねえ》やに持たし...
更新日: 2022/04/07
19双之川喜41さんの感想

 頬被(ほおかぶり)りの手甲脚絆(てっこうきゃはん)の白髪の婆さんが  伸び上がって ▫かがんで▫腰を叩いてチョキンと蜜柑を とっているという言い方が  何とも素晴らしい。 双子の山▫ 小田原の丘 ▫聖ヶ嶽などとあるので 伊豆半島の中でも 海よりの 場所であろうと感じた。