「ガンバハル氏の実験(ラヂオドラマ)」の感想
ガンバハル氏の実験(ラヂオドラマ)
ガンバハルしのじっけん(ラジオドラマ)
初出:「文藝春秋 第五年第十一号」1927(昭和2)年11月1日

岸田国士

分量:約23
書き出し:アナウンサーの紹介につづいて、別のアナウンサーの声で————只今から、ガンバハル氏の「精神と電気」といふ御講演がございます。ガンバハル氏の声——ええ、わたくしは、只今御紹介にあづかりましたガンバハルと申すものであります。生れは多分アフガニスタンあたりだと思ひますが、早く両親を失ひ、物心のつきます頃は、もう、ポートセードの船著場で、靴磨きをしてをりました。ところが、或る日のこと、モロツコの絨毯売が、...
更新日: 2015/08/12
イリュージョン亭チェリスさんの感想

ラジオ放送が「千里眼」の実験になっているという、設定勝ちのラジオドラマ。 放送を聞く人たちは「実験に立ち合う」事となり、 署名から聞こえてくる声に耳をすます。 最終的な作者落ちも面白い。 今では当たり前に存在する技術だが、 テレビは「千里眼」 ラジオは「遠耳(『光の帝国』/恩田陸)」だったのだろうなぁ。