面白かったです。最後は漫談家らしい終わり方。 すき焼き食べたいなぁ〜
震災直後や終戦直後にすき焼きですか リアルタイムで発表したら襲われたんじゃ
文明開化と共に注目された西洋の食肉文化。その代名詞的「牛肉」を「牛鍋」、「すき焼き」を通して綴られたエッセイです。前編、後編に別れていますが、軽妙洒脱な文体で、“あっ”と言う間に読了出来ます。個人的には、牛鍋、すき焼きに対して、興味の度合いが小さい為、牛肉料理の変遷についてあまり知りませんでした。今回、本作品に触れ、「牛鍋からすき焼きへの変遷過程」、「明治、大正、昭和初期の牛肉食文化」を知ることができたのは、大変有意義でした。
所用で牛鍋とすき焼きについて調べた際参考にした。 筆者は牛鍋とは昔の東京の呼び方で、すき焼きは関西の呼び方(つまり同一の料理)としているがネットで調べたところざっくばらんに言えば牛鍋ははじめから煮るもの、すき焼きははじめに焼くものらしい。本文でも生卵なんぞ付けなかったし具材ややり方も違かったと関東流と関西流で大分差があった旨を述べているし別物と解釈してよさそうだが、恐らく牛鍋という呼び方が駆逐されてしまったから同一視の憂き目にあったのだろう。似た伝承がごちゃ混ぜになって一つの名前だけ残る妖怪の話を聞いたことがあるが、それに似ている。