「当選の日」の感想
当選の日
とうせんのひ
初出:「國民新聞 第一七〇四六号~一七〇四八号」1939(昭和14)年5月9日~11日

太宰治

分量:約9
書き出し:(一)まづしい作家のことこんど、國民新聞の短篇小説コンクールに當選したので、その日のことを、正直に書いて見ようと思ふ。私は、ことしのお正月に、甲府の人と平凡な見合ひ結婚をして、けれども私には一錢の貯金も無し、すぐに東京で家を持つわけに行かなかつた。家の敷金として、百圓くらゐ用意しなければならぬし、その他家財道具一切を買はなければならぬし、そのためには、どうしても、もう百圓は必要であらうし、とにかく...
更新日: 2021/06/28
19双之川喜41さんの感想

 「黄金風景」という短篇が 当選作である。 太宰の義母が 本を読むような人なので 当時は 生活力のない太宰と 娘とを結婚させたようなことは あったかもしれないような気がした。 悦びが 伝わると感じた。