峠の裏表、ふだんの自身の登山を思い出しながら読み、たいへん趣深かった。 汽車の発展による、途中の山村のショートカット。効率や時短は、必ずいつも何かしらとのトレードオフであると痛感。 国土の殆どが山間部というこの国で、 山の来し方に目を向けるのは、大事な視点なんだなと思わされた。
柳田の視点が、少しでも窺えたような内容だった。 山岳国である日本において、人々が山を越えて交易を行うために、峠という険しい道を如何にして造っていったのだろうかという考察が述べられており、非常に興味深かった。
柳田国男の峠に関する二、三の考察は、柳田国男の峠に対する興味を綴ったもの。人から小もないと言われて構わない、自己満足の主張だ。