小川未明
赤い「いすか」という 小鳥のように 真っ赤な色の襟巻きを 姉から 東京に出る妹に 餞別代わりにあげた。妹は 奉公中に 襟巻きを失くしたので トンビがさらっていったと 言い繕い 水色の襟巻きを 新しく買った。その後 姉の病気で 妹は田舎に引き上げることになってしまい 「いすか」が また咲き始める。生活感が 良く出ていると感じた。