「満里子のこと」の感想
満里子のこと
まりこのこと
初出:「婦人サロン 第三巻第十二号(十二月号)」文藝春秋社、1931(昭和6)年12月1日

牧野信一

分量:約6
書き出し:苗字は省きますが満里子君は私の少数の女友達のうちで、数年以来変らぬ親愛と信頼とを惜みなく持ち続けてゐる可憐で快活な人です。満里子君も亦私に対して満腔の尊敬と敬愛とを捧げてゐます。つい此間満里子君は私の、これも亦満里子君同様に、私は親愛を、彼は敬愛を互ひに譲り合つた験しもないといふいとも円満な交遊を持ち続けてゐる私の年下の友達のR君と華燭の典を挙げました。そのお祝ひの卓子《ていぶる》で、私は二人の喜...
更新日: 2020/12/15
19双之川喜41さんの感想

 私も手旗信号を打てるけれど この種の信号を扱った 小説を読んだのは初めてである。 もちろん  小説的な 誇張があるので  筋の運びは 細かいことを言えば 無理がないわけはない。 新しいアイデアを探し回る  姿勢が 素晴らしいと感じた。

更新日: 2018/09/26
いちにいさんの感想

手旗信号で秘密の交信をするなんて、満里子とRは何てロマンチックなんでしょ!「私」がそれに気が付いたのもスゴい、と思った。私と満里子に恋愛感情などなかった(?)にせよ、三角関係的なシチュエーションは良くあるパターン。邪魔者を堂々と大胆に欺いている点、共感できる。