「親孝行」の感想
親孝行
おやこうこう
初出:「少年 第二〇二号(魔の国ロシア号 六月号)」時事新報社、1920(大正9)年5月8日

牧野信一

分量:約7
書き出し:「新一、遅くなるよ、さあお起き。」と耳もとで母の声——。おや夢かな、と思ふ途端、悲しくも夢ではなかつた。私は亀の子のやうに床の中にもぐつた儘、眼を開いた。——なさけない程眠かつた。即座に夢を見る、といふことが非常に容易な事だつた。——何も横着で起きないのぢやない、自分の体が目下凡ての物をさし置いて、たゞ睡眠だけを欲してゐるのだから止むを得ない。——どうかもう五分間だけ眠らせてくれ。その五分間を自分...
更新日: 2015/06/21
7b24beb875ccさんの感想

なかなか、面白い。