「首相の思出」の感想
首相の思出
そうりだいじんのおもいで
初出:「少年 第二〇四号(歴史小説号 八月号)」時事新報社、1920(大正9)年7月8日

牧野信一

分量:約8
書き出し:昔、独逸《ドイツ》のある貴族の家に大へんに可愛らしい、さうして美しい少年がありました。両親が非常に厳格だつたので、少年は無暗に外へ遊びに出ることが出来ませんでした。然し御殿のやうに立派な少年の室には、あらゆる書物や遊び道具がすつかり備へられてあつたから退屈をするやうな事は決してなかつたのです。遊び相手の召使も大勢居たけれど、何故か彼はそれ等の人達にとりまかれて、若様、若様とちやほや騒がれるよりも、...
更新日: 2020/11/18
19双之川喜41さんの感想

 少年は 操り人形が 好きで 台本を 自ら書き上げるまでになった。 孤独な老人に ある時 人形劇道具一式を おくる。 帰省したとき 老人は 世を去っていた。 長じて青年となっていた彼は 道具を 買い戻した。 彼こそ 後の 独の首相である。