「温泉へ出かけたすずめ」の感想
温泉へ出かけたすずめ
おんせんへでかけたすずめ
初出:「赤い鳥」1928(昭和3)年3月

小川未明

分量:約18
書き出し:雪《ゆき》が降《ふ》って、田《た》や、畑《はたけ》をうずめてしまうと、すずめたちは、人家《じんか》の軒端《のきば》近《ちか》くやってきました。もう、外《そと》に落《お》ちている餌《え》がなかったからです。朝早《あさはや》くから、日暮《ひぐ》れ方《がた》まで、窓《まど》の下《した》や、ごみ捨《す》て場《ば》などをあさって、やかましく鳴《な》きたてていました。そのうちに、どこからか、彼《かれ》らに向《...
更新日: 2021/10/09
鷲見稀緒さんの感想

生きるのに四苦八苦するすずめに、自分自身、ひいては現代人を重ねるべきか。 どんなにうらやましくたって、こうして自分なりに生きていくほかないのです。 苦労したその先に、何にもないかもしれない。報われる日がいつまでたっても来ないかもしれない。けれど、毎日をこうして過ごすことに、それ自体に価値を見出すことが出来るのではないでしょうか。