「迷い路」の感想
迷い路
まよいみち
初出:「読売新聞」1906(明治39)年8月12日号

小川未明

分量:約12
書き出し:二郎は昨夜《ゆうべ》見た夢が余り不思議なもんで、これを兄の太郎に話そうかと思っていましたが、まだいい折《おり》がありません。昼過ぎに母親は前の圃《はたけ》で妹《いもと》を相手にして話をしていたから、裏庭へ出て兄を探《たず》ねると、大きな合歓《ねむ》の木の下で、日蔭の涼しい処で黙って考え込んでいるのであります。二郎は心配そうに傍に寄り添うて、「兄さん、何を其様《そんな》に考えているんです、何処《どこ...
更新日: 2020/12/15
19双之川喜41さんの感想

 優しい継母に 育まれる 実の兄弟が 奇しくも 実母に会う夢を 其々(それぞれ)見てしまい 家を抜け出して 実母に会いに行き 幻想的な体験をする話である。 表現が 虚実の間を さ迷うところが 美しいと感じた。