「あじゃり」の感想
あじゃり
あじゃり
初出:「週刊朝日 夏季特別号」1926(大正15)年

室生犀星

分量:約29
書き出し:下野《しもつけ》富田の村の菊世という女は、快庵禅師《かいあんぜんじ》にその時の容子《ようす》を話して聞かした。「わたくしが峯のお寺へ詣《まい》るのは、ひと年に二度ばかりでございます。春早く雪が消えるころと、秋の終りころとでございます。これはわたくしの家の掟でございまして、その折には四季に食べるお斎糧《とき》を小者にかつがせ、腐らぬ漬物などを用意してまいります。峯の阿闍利《あじゃり》さまはそのたびに...
更新日: 2023/08/26
阿波のケンさんさんの感想

前半はなんとも言えぬ清らかな心休まる話、後半は一転怪奇話となっている。一気に読んだ。